自律走行ロボットを簡単に開発できるBlueBotics ANT®︎の導入方法解説
Smart logistics columnAGVに搭載すると自律走行ロボットになるBlueBotics ANT®について、AGVメーカー様が自律走行ロボット製品開発時のプロトタイプ開発を行なうシーンを想定し、進め方の一例をご説明いたします。
ANT®のご紹介
自律走行ロボットのためのナビゲーションシステム(ロボットの脳)を開発し、AGVメーカーに技術提供しているスイスのメーカーがBlueBoticsです。
そのBlueBoticsが提供する主力製品「ANT®」は、一般的なROSをベースに手軽に開発できるナビゲーションシステムとは一線を画す産業グレードの精度・安定性・実用性を持ったナビゲーションシステムとして多くのAGVメーカーから賞賛されています。
弊社は日本初のBlueBotics社代理店であり、自律走行ナビゲーションシステムを最も早く提供して参りました。既に国内数十社の企業様においてBlueBotics社製ANT®を使用した車両が実運用されており、現在も複数社においては新規車両の開発が進んでおります。
ANT®で開発するもう一つのメリット
ANT®を搭載したAMRは計3,000台を突破し、日々導入社数が増えています(2021年11月現在)。
ANT®を搭載しているAMR同士は車両の開発元が複数社に分かれていてもANT® serverによる一元管理が可能であり、これはユーザにとって巨大なメリットと言えます。
これら導入先企業をANT®を搭載しているAMR専用の市場として、後発であっても参入することが可能です。これはAMRベンダーとしての大きなメリットと言えるでしょう。
ANT®の全体像
ANT®は、車両本体に搭載する産業用コンピュータであるANT® Boxと、それを集中管理するサーバシステムであるANT® server(車両管理システム)及び、それを操作・監視するANT® monitorで構成されています。お客様のAGVにANT® lite+を搭載し制御できるようにコントロールします。

ステップ1.開発したいAMRや現在の課題について確認
既にAMR開発に着手している場合は、現在の状況や課題について確認させていただきます。
これから開発を検討している場合は、どのようなAMRを開発されたいかお話ください。
お客様の2つのパターン
- 社内開発の難易度・リスク・市場への製品の早期投入を考え、AMR開発企画段階からご相談をいただくケース
- 他社のナビゲーションシステムやROSを使用して自社で開発を試みたが、SLAM(自己位置推定)がうまくいかない等、ナビゲーションシステム上の課題について産業用実用レベルでクリアすることが難しくご相談をいただくケース
どちらのパターンであっても、まずはどのようなAMRを開発されたいのか、その上で課題としては何があるかを確認していきます。
弊社で取り扱うAMRの脳であるナビゲーションシステム「BlueBotics ANT®」は、ROSベースではなく独自方式の高精度なナビゲーションシステムで、最大で位置精度±1cmを達成しています(車両の状況や環境に依って変動します)。
これからAMR開発を行なう場合でも、既に取り組んでいるがうまくいかない部分がある場合でも、ナビゲーションシステムとしてBlueBotics ANT®を採用し組み込むことで、高精度なAMR開発を迅速に行なうことが可能です。
ステップ2.機密保持契約の上、車両の電気系統を共有
ANT®の導入支援においては、BlueBotics社のエンジニアが直接御社を技術支援いたします。
機密保持契約締結の上で、ANT®搭載予定の車両について電気回路図などの技術資料を共有いただき、ベンダーから見直しを提案させていただきます。
開発の過程では、双方から質疑応答をオンライン会議やメールなどで行いながら進めます。
ステップ3.車両を改良し、ANT®を組込

お客様にて、車両に対し必要な改修を行い、センサーやANT®を実装し、車両として一通り組み上げていただきます。
ステップ4.試運転・オンサイトサポート
動作検証、センサーのキャリブレーションからマッピングの設定まで現地でサポートいたします。
その際、フリート管理システムの操作トレーニングも提供し、お客様がANT®を自社製品に組み込んで展開できるよう、弊社の専門スタッフが支援いたします。
まとめ
上記4ステップで、AMR製品のプロトタイプ開発を支援いたします。
その後は御社製品にANT®を組み込んで販売することが可能です。
「これから自律走行ロボットを開発したい/現在他方式で開発しているが行き詰まっており意見を聞きたい」等がありましたら、お気軽にご相談いただければと思います。