Kardex 自動倉庫 導入事例(株式会社マスダ様)
Smart logistics column地域のお客様に支えられて30有余年
創業者である前社長が1982年に個人商店としてスタートし、1987年に株式会社マスダとして設立以来、地域のお客様に支えられて30有余年、建築金物・家具装飾金物を中心に、多様なニーズに合った商品を供給し続けている株式会社マスダ様。家具メーカー・内装工事業者・金物卸向けの販売が中心ですが、社屋内には小売りショップや倉庫も完備し、強固な調達ルートを活かした豊富な品揃えや、自社配達による即納体制が強みです。
そんな多品種で様々な大きさの在庫商品を効率よく管理・入出庫するためにKardexの自動倉庫をご活用いただいています。
今回は代表取締役社長の増田 勝様にお話を伺いました。
お客様情報
社名 | 株式会社マスダ |
所在地 | 〒547-0016 大阪市平野区長吉長原4丁目1-5 |
設立 | 1987年2月16日 |
従業員数 | 23名 |
主要事業 | 家具金物・建築金物・ディスプレイ用金物の販売、養生資材の販売、エクステリア用品の販売 |
WEBサイト | https://www.k-masuda.co.jp/ |
取り回しに苦労する長尺品の在庫
―どのような課題や問題点を解決するために自動倉庫の導入を検討されましたか?
旧倉庫には長尺品の在庫が多数ありました。そのため、新しい倉庫を建設するたり、従来の収納方法の効率の悪さを改善したいと考えていました。加えて、商品のピッキングや在庫の棚入れ作業が属人化している点も課題であり、これらも併せて改善できる方法はないかと検討した結果、自動倉庫の導入が有力な選択肢として浮かびました。


―自動倉庫を導入する前の倉庫運営状況や物流プロセスについて教えてください。
以前の倉庫は2層構造で、2階には比較的軽量の長尺品を、1階には3m以上の重量のある長尺品を配置し、ピッキングを行っていました。しかし、軽量とはいえある程度の重さがある長尺品を担いで2階に入庫する必要があった為、人手や時間がかかるという課題がありました。
―自動倉庫を導入することによって、どのような具体的な効果を期待しましたか?
パンフレットや動画で、自動で商品を収納した棚が目の前まで移動してくる様子を拝見し、大変感銘を受けました。この仕組みにより、出荷時のピッキング作業が格段に効率化されるだけでなく、入荷時の作業も非常に楽になると強く感じました。従来のように人が棚の間を歩き回って商品を探す必要がなくなり、作業員の負担軽減や時間短縮が期待できる点が特に魅力的です。また、自動で棚が移動してくることで、作業の属人化を防ぎ、ミスの削減や作業品質の安定化にもつながると考えられます。このような先進的な自動倉庫システムの導入は、物流現場の効率化と生産性向上に大きく寄与するものと確信しています。
他社製品にはない優位性に着目
―自動倉庫の選定にあたり、重要視した点(仕様)は何でしたか?また、KardexのVLM(Shuttle機)を選んだ理由もお聞かせください。
我が社が取り扱う長尺品は約4mの長さがあり、国内で販売されている自動倉庫の多くはこのサイズに対応できず、導入に苦慮していました。そんな中、アルテックを知り、試しに相談したところ、4m以上の長尺品にも対応可能とのご回答をいただき、大変助かりました。特にKardexのVLM(Shuttle機)は、標準仕様で横幅4mを超える収納トレイを備えており、我々の取り扱う商品のサイズに十分対応できると判断し、導入を決定しました。


―自動倉庫を導入するうえで、設置場所等の工夫は必要でしたか?
新社屋の建屋設計と合わせて装置高は8,950mmを選定し、垂直空間を最大限に活用したいと考えました。アルテックとシミュレーションを行い88枚のトレイ構成を選定し、多種多様な物品の高効率収納を実現。これにより、限られた床面積での高密度収納と作業効率の格段な改善を達成できました。特に収納物品の高さを検知して、棚の間隔を最小限に出来るのでスペースの有効化には大変満足しております。装置設置も最小限スペースで効率的に完了し、火災報知器などの付帯工事もアルテックの協力で円滑に対応できました。
省人化、作業効率アップ+α
ー実際に使ってみていかがでしたか?
長尺品の管理は2名で行っていましたが、現在は1名で対応しており、人員面での効率化を実感しています。オペレーション面でも、トレイを呼び出してから平均30~40秒程度で商品が出てくるため、ピッキング作業の効率化が大きく進んでいます。また、トレイに収納する商品の量を意識するようになったことで、在庫量の見直しにもつながりました。
今後の展望
―将来的な計画や期待する効果など、お聞かせください
場所に余裕があれば、もう一台導入したいと考えています。長尺品に限らず、自動倉庫は効率的に物を収納できる点が大きな魅力であり、特に重量物や長尺品のように取り回しが難しいものほど、その効果が顕著に現れると感じています。また、最近では小物品も自動倉庫で管理すれば、作業効率や在庫管理の精度がさらに向上すると考えるようになりました。
―同じような課題を抱える他の企業に対して、導入にあたってのアドバイスや提案があればお願いします。
そうですね。自動倉庫を導入する際は、設置場所の広さと、収納したい物品のサイズを想定して大きさを決めることが望ましいです。可能であれば、少し余裕を持ったサイズで選定することで、ゆとりをもって収納でき、将来的な変動にも対応しやすくなります。また、収納する物の種類や大きさ、重量などをできるだけ詳しくアルテックに伝えることも重要なポイントです。これにより、最適な設計や運用が可能となり、安全かつ効率的な自動倉庫の導入につながります。
―今回の導入プロジェクトを通じて感じたことや、特に成功したポイントは何ですか?
特に成功したポイントとしては、想像していたよりもスムーズに稼働したことが挙げられます。導入当初は稼働の安定性や効率に不安がありましたが、実際には問題なく順調に運用できています。また、当初の予想を上回る収納量が確保できたため、現在では他の物品も収納できて非常に助かっているという点も大きな成果です。
◆この事例に登場した製品◆
自動倉庫(シャトル式)
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